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「まちの保育園 小竹向原」が面白い

 東京都練馬区小竹町2丁目にある保育所「まちの保育園 小竹向原」の運営方針がとてもユニークだ。私は札幌市に在住しているので,実際はどのような運用がされているか実際に見たことも,話を聞いたこともないので,詳しいことは全くわからない。あくまでホームページからの情報に過ぎないことは始めにお断りしておきたい。

 同園のホームページ(まちの保育園 - http://goo.gl/AAtuh)の考え方の欄には以下の記述がある。

保護者や地域の人びとが気軽に立ち寄るカフェなどの施設に、こどもを中心として、保育者、保護者、まちの人がなす、日々の対話から、創発的に組み立てられる保育・教育。(中略) また、乳幼児期は人格を形成する上で大切な時期であり、その時期に関わった人物はこどもに大きな影響を与えることになります。こどもはあらゆる可能性を持って生まれてきますが、掛け替えのないその可能性がみずみずしく発揮されるための環境づくりにおいて最も重要なことは、こどもがどのような人物と関わるか、どう関わるかであると私たちは考えています。 保育・教育とは、そもそも、こどもの将来やこれからの社会をつくってゆくものであるため、幸せな取組みであるはずです。 その取組みに関わる大人が増えることが、社会全体にとって価値ある試みになるのではないかとも考えています。

  つまり,同園では,保育室を街と隔離してその中で児童をほいくするのではなく,カフェ・ギャラリー・レストラン・ベーカリーなどを併設し,地域交流を活発に行い,下記のアトリエスタというコーディネーターをおいて

保育園児と地域社会の交流を活発にして,園児の出会いを増やそうと試みているのだ。(まちの保育園 : 仕組み - http://goo.gl/gLCpq

▼アトリエリスタ

園全体を「まちの保育」をなすためのアトリエと見なし、園を総合的に支える。保育者と話合い家具を製作したり、園庭の手入れをしたり、保育室の創造活動を支援したり、まちの人をお迎えしたりと、様々な役割を担います。

 このような取り組みは一つには児童が様々な人々と交流の機会を得て成長するという複数性や多様性のある保育・教育が可能となる可能性がある。また,地域が子供を育てるという意味で,保育者の複数性・多様性が認められることにもなるであろう。

 現在において,教育は先進的になろうとすればするほど,他から隔離された状況に陥りやすい。これは安全性の面を考えても同様であろう。

 しかし,児童はやがて社会と接触を持つ。それにもかかわらず社会,つまり複数性や多数性を有している外部から隔離をする教育をしていては児童はいつまでも社会性を取得しない。社会性とは自分とは異なる他者が存在していることを知ることであるからだ。

 以上の意味でも,同園の試みは極めてユニークであり,大きな意味を有しているように思う。